VLOOKUP関数とHLOOKUP関数の使い方と設定方法
はじめに
スプレッドシートの上級者として、VLOOKUP関数とHLOOKUP関数について解説します。これらの関数は、データの探索や評価において非常に役立つマスター関数です。本記事では、VLOOKUP関数とHLOOKUP関数の使い方と設定方法について詳しく説明します。また、関数を使った具体的なシーン、補足的な情報なども紹介していきます。
VLOOKUP関数とは
VLOOKUP関数は、ExcelやGoogleスプレッドシートにおいて、縦に並んだデータから特定の値を検索し、関連するデータを返す関数です。縦に並んだデータから目的のデータを返すため、VLOOKUPは「垂直方向のデータ検索」を意味します。
VLOOKUP関数を使用する際には、以下のようなパラメータを指定する必要があります。
- 検索する値
- 検索対象となる範囲
- 関連するデータを返す範囲
- 検索する値を基準とする検索方法
=VLOOKUP(検索する値,検索対象となる範囲,関連するデータを返す範囲,検索する値を基準とする検索方法)
たとえば、以下のようにVLOOKUP関数を使うことができます。
セルA1にある数字「1」を検索して、関連する値「りんご」を返す場合、以下のようにVLOOKUP関数を使うことができます。
=VLOOKUP(1,A2:B4,2,0)
この場合、検索対象となる範囲は、A2:B4となります。つまり、セルA2からB4までの範囲内でデータを検索します。関連するデータを返す範囲は、A2:B4の範囲内から「2」つめの列、「B」列を指定し、0を検索する値を基準とする検索方法として指定します。
VLOOKUP関数を使いこなすためには、基本的なパラメータの設定に加えて、検索対象となるデータ範囲の選択や、検索する値を基準とする検索方法なども理解しておく必要があります。
HLOOKUP関数とは
HLOOKUP関数は、VLOOKUP関数と同様に、ExcelやGoogleスプレッドシートにおいて水平方向に並んだデータから特定の値を検索し、関連するデータを返す関数です。水平方向に並んだデータから目的のデータを返すため、HLOOKUPは「水平方向のデータ検索」を意味します。
HLOOKUP関数を使用する際には、以下のようなパラメータを指定する必要があります。
- 検索する値
- 検索対象となる範囲
- 関連するデータを返す範囲
- 検索する値を基準とする検索方法
=HLOOKUP(検索する値,検索対象となる範囲,関連するデータを返す範囲,検索する値を基準とする検索方法)
たとえば、以下のようにHLOOKUP関数を使うことができます。
セルA1にある数字「2」を検索して、関連するデータ「みかん」を返す場合、以下のようにHLOOKUP関数を使うことができます。
=HLOOKUP(2,A2:C3,2,0)
この場合、検索対象となる範囲は、A2:C3となります。つまり、セルA2からC3までの範囲内でデータを検索します。関連するデータを返す範囲は、A2:C3の範囲内から「2」つめの行、「B」行を指定し、0を検索する値を基準とする検索方法として指定します。
HLOOKUP関数を使いこなすためには、VLOOKUP関数と同様に基本的なパラメータの設定に加えて、検索対象となるデータ範囲の選択や、検索する値を基準とする検索方法なども理解しておく必要があります。
VLOOKUP関数とHLOOKUP関数の具体的なシーン
VLOOKUP関数とHLOOKUP関数は、データベースのように構造化されたデータの検索に最適です。具体的なシーンとして、以下のようなものが挙げられます。
- データ検索
- フォーマットの変換
- データの結合
具体的に説明します。
1. データ検索
たとえば、商品名が列に並び、在庫数が行に並ぶような表がある場合、VLOOKUP関数を使って特定の商品の在庫数を検索することができます。また、商品IDが行に並び、名称や価格が列に並ぶ表がある場合、HLOOKUP関数を使って特定の商品IDに関する詳細情報を検索することができます。
2. フォーマットの変換
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数を使うことで、データの表現を変換することができます。たとえば、人名が行に並び、月ごとの売り上げが列に並ぶ表がある場合、ピボットテーブルで月ごとの売り上げを集計し、人名が行、月ごとの売り上げが列に並ぶような表に変換することができます。
3. データの結合
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数を使うことで、異なるデータを結合することができます。たとえば、商品IDや商品名が異なる表に含まれている場合、VLOOKUP関数やHLOOKUP関数を使って商品IDに対応する商品名を取得し、別の表に追加することができます。
補足的な情報
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数は、便利な関数である一方、注意点もあります。
- 絶対参照
- 近似値の検索
- データ範囲の拡張
具体的に説明します。
1. 絶対参照
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数を使う場合、セルの参照形式を絶対参照にする必要があります。これは、関数のコピー・ペーストや範囲の拡張による値の変化を避けるためです。
2. 近似値の検索
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数は、検索範囲内で完全一致する値を検索します。したがって、近似値を検索する場合はIF関数などと組み合わせて使う必要があります。
3. データ範囲の拡張
データ範囲が変化した場合、関数のパラメーターも変更する必要があります。このため、データ範囲が拡張された場合に対応する必要があります。
まとめ
本記事では、VLOOKUP関数とHLOOKUP関数の使い方と設定方法について詳しく解説しました。これらの関数を用いることで、スプレッドシート上級者は、より複雑なデータの解析や集計を行うことができます。しかしながら、注意点もあるため、慣れてからの実践が必要です。是非本記事を参考にして、スプレッドシートを効率的に活用していただければと思います。