IMPORTRANGE - スプレッドシート内の情報を一度に複数の場所にコピーできます。

IMPORTRANGEについて

IMPORTRANGEとは何か?

IMPORTRANGEは、Googleスプレッドシートの関数のひとつであり、別のスプレッドシートにある情報を、自分のスプレッドシートに取り込むことができます。この関数を使うことで、別のスプレッドシートの特定の範囲を取得し、自分のスプレッドシートに表示することができます。

どのように使用するか?

IMPORTRANGE関数は、複数のパラメーターを受け取ります。

=IMPORTRANGE(spreadsheet_url, range_string)

例えば、A1:D10という範囲を取り込む場合、以下のようになります。

=IMPORTRANGE("https://docs.google.com/spreadsheets/d/xxxxxxxxxxxxxx/edit#gid=0", "Sheet1!A1:D10")

なお、この関数を使うためには、取り込み元のスプレッドシートのアクセス許可が必要です。

どのような効果があるか?

IMPORTRANGEを利用すると、別のスプレッドシートの情報を取り込むことが可能です。これにより、複数のスプレッドシートにある情報を、自分のスプレッドシート上で一元管理することができます。

具体的なメリットとしては、以下が挙げられます。

1. 情報の一元管理

IMPORTRANGEを使うことで、複数のスプレッドシートに散在する情報を自分のスプレッドシート上で一元管理することができます。例えば、複数の部署がある会社であれば、各部署のスプレッドシートから必要な情報を取り込み、会社全体のスプレッドシートで集計することができます。

2. 情報の共有

IMPORTRANGEを使って情報を取り込んだ場合、取り込まれた情報が更新された場合には、自動的に更新されるようになります。つまり、別のスプレッドシートに情報を入力した場合でも、自分のスプレッドシート上にすぐに反映されるため、複数人で情報を共有する場合に便利です。

3. 計算の自動化

IMPORTRANGEを使うことで、取り込まれた情報を元に自動的に計算を行うことができます。例えば、複数のスプレッドシートにある売り上げデータを自分のスプレッドシート上に取り込み、月次の売り上げ合計を自動的に計算することができます。

注意点

IMPORTRANGEを使うにあたり、以下の点に注意する必要があります。

1. 計算負荷の増加

IMPORTRANGEを使うと、スプレッドシート内での計算負荷が増加します。取り込むデータの量や、使用する関数の種類によっては、スプレッドシートの処理が重くなる場合があります。

2. アクセス許可の制限

IMPORTRANGEを利用するためには、取り込み元のスプレッドシートのアクセス許可が必要です。また、スプレッドシートが非公開の場合には、アクセス許可を設定する必要があります。

3. セキュリティリスク

IMPORTRANGEは、別のスプレッドシートの情報を取り込むため、情報漏洩のリスクがあるため、注意が必要です。特に、機密性の高い情報を含むスプレッドシートを取り込む場合には、セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。

シーン

IMPORTRANGEは、以下のようなシーンで活用することができます。

1. プロジェクト管理

複数の人が関わるプロジェクトでは、各チームや担当者ごとにスプレッドシートを作成し、情報を管理することが一般的です。しかし、それらの情報を一元管理することが難しいため、重要な情報を見逃す可能性があります。

そこで、各スプレッドシートの情報をIMPORTRANGEで取り込み、プロジェクト全体のスプレッドシートで集計することで、情報の一元管理を実現することができます。

2. 営業管理

売り上げや顧客情報などは、部署や地域ごとにスプレッドシートが作成されることが多いです。しかし、それらを毎回集計することは手間がかかるため、情報が遅れがちになります。

IMPORTRANGEを使って、複数のスプレッドシートの情報を自動的に集計し、即座に分析することで、迅速にビジネスに必要な情報を取得することができます。

3. 学習記録

学習内容や学習時間などを記録することで、自己管理をし、効率的な学習を促すことができます。しかし、複数のアプリやツールを使って記録することは煩雑です。

そこで、IMPORTRANGEを使って、複数の学習記録用スプレッドシートの情報を自動的に集計することで、自分の学習状況を一元管理することができます。

補足情報

IMPORTRANGEは、複数のスプレッドシート間で情報を共有するための手段として機能します。しかし、さまざまな情報共有ツールが登場している現代では、他の手段もあります。

例えば、Googleドライブのファイル共有機能を使えば、スプレッドシート以外のファイルも含めた情報共有が可能です。また、G Suiteを利用している場合には、スプレッドシート以外のアプリケーション(Gmail、カレンダーなど)との情報共有も可能です。

ただし、IMPORTRANGEには、単一のスプレッドシートに複数の情報をまとめることができるという特徴があります。そのため、複数のスプレッドシートにまたがる情報を集計する場合には、依然として有用なツールとなります。

まとめ

IMPORTRANGEは、別のスプレッドシートの情報を取り込むことができるGoogleスプレッドシート関数です。その効果として、情報の一元管理や共有、計算の自動化が挙げられます。しかしながら、計算負荷の増加やアクセス許可制限、セキュリティリスクに注意が必要です。シーンとしては、プロジェクト管理、営業管理、学習記録管理などがあります。IMPORTRANGEを使わずに、Googleドライブのファイル共有機能やG Suiteを利用することもできますが、IMPORTRANGEには複数のスプレッドシートに散在する情報を集約する利点があるため、依然として有用です。